持ち家か賃貸か?老後に住むならどっち?損得よりリスクを考えよう。

持ち家と賃貸、どちらが得か?

多くの人が悩む共通のテーマですが、人それぞれで考え方が違うため正解はありません。

家の購入は人生最大の買い物と言われ、多額の資金が必要になるため、迷うのは当然です。

中には決断できずに、ずっと賃貸で過ごしている方もいるかもしれませんが、いずれはどちらかに決めなければいけません。

なぜなら、年齢が高くなると住宅ローンを組みにくくなったり、老後の住まいの不安から、出来るだけ早く決めた方が良いからです。

ここでは、持ち家と賃貸のメリットとデメリット、それぞれのリスクなどについて考えてみましょう。

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日本人は持ち家志向?!

昔は、家を買うこと=男の甲斐性が日本人の価値観でしたが、今やマンションを購入する独身の女性も増えました。

男女の価値観は時代と共に変わっても、持ち家と賃貸どちらが多いのか割合を見てみると、調査した年によって多少の変動はあるものの、持ち家の割合は昭和58年から約6割であまり変わっていません。

(出典:「平成25年住宅・土地統計調査の概要」総務省統計局

年代別に見ると、30代後半で持ち家率が急上昇し、65歳以上では8割以上が持ち家を持っていることが分かります。

(出典:「平成25年住宅・土地統計調査の概要」総務省統計局

30代はフラット35などの住宅ローンを利用して住宅購入する人が多く、60代は退職金を利用して住宅購入する人が多いためと言われています。

しかし、今は未婚率や離婚率が高くなっているので、将来は賃貸派も増えていく可能性が高いです。

また、年間収入別の持ち家率を見ると、当然ですが収入が多い世帯は持ち家率が高くなっています。

(出典:「平成25年住宅・土地統計調査の概要」総務省統計局

しかし、都市部と地方では地価が全然違うので、都道府県によって持ち家率には大きな差が出ます。

(出典:「平成25年住宅・土地統計調査の概要」総務省統計局

地図上で、色が濃いほど持ち家率が高くなっています。

富山県が79.5%と最も高く、次いで秋田県が78.2%、山形県が76.7%と、主に日本海側で持ち家率が高くなっています。

逆に持ち家率が最も低いのは、東京都の46.2%で半数以下、次いで沖縄県が48.2%、福岡県が53.9%、大阪府 が54.4%になっています。

これらのことを踏まえてわかることは、持ち家と賃貸とどちらがいいのかは、収入だけでなく、住んでいる地域や年代などの環境によって違うということです。

持ち家と賃貸を比較すると?

では、持ち家と賃貸のどちらがいいのか、それぞれのメリットとデメリットを考えてみましょう。

持ち家のメリット

  • 住宅ローンを完済すると、老後の住まいに心配が無くなる
  • 家のリフォームなど好きなようにカスタマイズできる
  • 戸建ての場合、駐車スペースを作っておけば、駐車代を払わなくてよい
  • 資産として後に残せる
  • 団信(団体信用生命保険)に入っていれば、世帯主(ローン契約者)に万が一のことがあった時、以降の住宅ローンの支払いが無い

持ち家のデメリット

  • 転勤やご近所トラブルなどがあった場合、引越しが難しい
  • 固定資産税や修繕費がかかる
  • 失業などでローンが支払えなくなった時に手放さなければならない
  • 家の持ち主が亡くなった時に、相続などの手間がかかる

賃貸のメリット

  • 転勤などがあっても、気軽に引っ越すことが出来る
  • 入居する時にかかる初期費用が、持ち家よりも断然安い
  • 修繕費は基本的には管理人が行うため、負担が無い

賃貸のデメリット

  • 老後もずっと家賃を支払い続けなければいけない
  • 敷金、礼金、更新料などがかかる
  • リフォームなど、自分の好きなように改修できない
  • 資産として残らない

持ち家と賃貸の総費用の差を比べると

持ち家の場合、都市部と地方で地価が違い、建物の広さや設備などでかかる費用はかなりの差が出ます。

賃貸の場合も、住む場所や広さで家賃が全く違います。

また、持ち家の場合は資産としての価値もありますので、比べることは難しいですが、例えば栃木県宇都宮市に住む人の35~80歳の住宅費用を持ち家と賃貸で比べてみます。

賃貸は35~65歳の30年間は4LDK、定年後65~80歳の15年間は2LDKに住むと仮定します。

宇都宮市の4LDKの賃貸価格で1番高いのは月17万円程度、1番安くて月7万程度なので、中間として月12万円とします。

2LDKの賃貸価格で1番高いのは月15万円程度、1番安くて月4万程度なので、中間として月9.5万円とします。

この条件で、賃貸の場合の費用を計算すると、次のようになります。

12万円 × 12ヵ月 × 30年間 + 9.5万円 × 12ヵ月 × 15年間 = 6,030万円

この他に引っ越し費用、敷金礼金、更新料、駐車場の賃貸料もかかります

持ち家の場合、宇都宮市で建売の戸建ての値段を調べると、約3,000万円の物件がありました。

この物件を、頭金600万円、1.8%の固定金利、35年ローンで組んだとします。

固定資産税は、年10万円、修繕費用が1,000万円かかると仮定します。

3,000万円 + 757.8万円(利息合計)+ 10万円 × 45年間 + 1,000万円
= 5,207.8万円

この場合では、持ち家の方が800万円ほど安くなっていますが、家賃の安い物件などを選ぶことによって全く違った結果になるので、費用の損得だけで持ち家か賃貸かを決めることは難しいのではないでしょうか。

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持ち家か賃貸かをリスクで考える

持ち家にも賃貸にも、どちらにもメリットとデメリットがあります。

費用に関しても、どのような家を選ぶかによって全く違った結果になるので、どちらかが得とは言い難いです。

欠陥住宅やマンションが度々ニュースになりますが、何が起こるか誰も予想できません。

地震や豪雨などの自然災害もそうですが、できるだけリスクを少なくするように生きるよう覚悟しておかなければいけないのではないでしょうか。

では、持ち家の場合どのようなリスクがあるのでしょうか?

住宅ローンを背負うリスク

誰でも借金はしたくないものですが、住宅のように非常に大きな買い物の場合は仕方ありません。

ローン契約者(世帯主)に万が一のことがあった場合、団信に入っておけば住宅ローンの残債を支払うことは無くなります

ですが、ケガや病気、失業した場合、最悪の場合は住宅ローンが払えず、持ち家を手放す可能性もあります。

しかし、このようなことは賃貸でも同じことです。

世帯主が亡くなったり、ケガや病気、失業などで家賃が支払えなくなる場合、今まで住んでいた家に住み続けることはできず、公営住宅や家賃の安い住宅に引っ越すことになります。

資産価値が下がるリスク

賃貸は、長年家賃を払っても自分の物ではありませんが、持ち家は住宅ローンを払い終えると自分のものとなり、資産になります。

しかし、資産になると言っても、築年数が長い建物の資産価値はゼロになってしまいます。

一方、土地は多少上がったり下がったりしますが、ある程度の価値はあります

自然災害のリスク

日本は地震が多く、最近では豪雨でマイホームが壊れたり、浸水で修理が必要になることもあるかもしれません。

そのような場合に備えて、火災保険や地震保険に加入しておく必要がありますが、住宅の破損状態によって保険金が変わるので、住宅の費用を全て賄えるほど補償されません。

住宅を購入する場合には、活断層が確認されているかどうか、ハザードマップ等で確認しておかなければいけませんが、それでも災害は避けられないこともあります。

しかし、築年数にもよりますが、一般的に最近の住宅は賃貸より強く作られているので、命のリスクを考えると持ち家の方が良いかもしれません。

環境が変わるリスク

戸建てでもマンションでも、一生住み続けるつもりで購入しているため、簡単には引っ越せません。

長年住んでいると、自分の家の南側にマンションが建って日当たりが悪くなったり、近くのスーパーが閉店して買い物が不便になったり、マンションを購入した後で隣に小さい子供連れの家族が引っ越してきてうるさくなった、など環境が悪くなるリスクはあります。

賃貸であれば、環境が変わって住みにくいと感じたら引っ越せばいいので、この点では賃貸の方が良いかもしれません。

老後のリスク

高齢者は認知症や孤独死などの恐れから、物件が借りにくくなります。

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その他、病気や収入の落ち込みなどによって、大家さんが貸したがらず、簡単には引っ越せなくなります。

最近では、サポートが付いているので賃料が高くなるものの「シニア向け賃貸物件」も注目を浴びています。

一方、持ち家に住んでいても、認知症などで介護が必要になった場合、施設に入居するのであれば住み続けることはできません。

また、若い頃に立てた家は高齢者にとって住みにくいので、バリアフリーにするなどリフォームする必要がででくることがあります。

まとめ

持ち家か賃貸かは、損得だけでは比較できません。

もちろんお金は生きていく上で大切なので、持ち家の購入を考えている場合は、収入に見合った住宅を購入するようにしなければいけません。

しかし、お金のことだけでなく、持ち家と賃貸のそれぞれのリスクを考えた上で、あなたや家族がどう生きたいか、どういう生活をしたいかを重視して決断するべきではないでしょうか。

家は一生の大きな買い物です。

結局のところ、持ち家か賃貸かにハッキリした答えはありません。

自分の思い描くライフスタイルを実現するためにマイホームを購入するのかどうか、老後のことも考えて後悔の無いように決断できるようお役に立てれば幸いです。

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