年金減額される収入は?定年後、働く時に注意する在職老齢年金とは?

定年後も継続雇用などを利用して働き続ける人が増えています。

元気に働ける職場があることは有難いことですが、年金をもらいながら働く場合に収入によっては年金が減らされることがあることをご存知でしょうか?

老後難民にならないために、定年後も働いているのに年金が減らされるなんて納得できない制度ですが、その仕組みについて見ていきましょう。

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60歳以降働くと年金が減らされる在職老齢年金とは?

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在職老齢年金」とは、働きながら年金を受けている人が収入によって、年金の一部又は全額が支給停止される制度のことです。

この在職老齢年金制度とは、どのような人が対象で、収入がいくらになると年金がどれだけ減らされるのでしょうか?

在職老齢年金の対象者

在職老齢年金制度が適用となるのは、働きながら年金を受け取っている全ての人が対象ではありません。

在職老齢年金制度で年金が減額される対象者は、厚生年金の被保険者です。

自営業やパート勤務で厚生年金に入らず働いている方は厚生年金の加入対象外ですので、在職老齢年金の適用を受けず年金を全額受け取ることが可能です。

また、以前は対象外だった昭和12年4月1日以前に生まれた70歳以上の方や、議員である方、共済組合等に加入している方は在職支給停止の対象となります。

在職老齢年金制度で減額(又は支給停止)となる年金とは?

65歳からは「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の両方が支給されますが、年金が減額(又は支給停止)されるのは「老齢厚生年金」だけです。

障害年金や遺族年金については調整の対象外で、減額や支給停止となることはありません。

また、65歳未満の妻がいる場合や18歳以下の子供がいる場合の加給年金も調整の対象外となります。

しかし、老齢厚生年金が全額支給停止される場合は、加給年金額も全額支給停止となります。
(一部支給される場合の加給年金は、対象外)

支給停止される額は年齢によって違う

支給停止額の計算方法は年齢によって異なっています。

60歳以上65歳未満の在職老齢年金

60~65歳未満の方は、5通りに分かれています。

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(出典:日本年金機構「在職老齢年金の支給停止の仕組み」

例えば、 老齢厚生年金額216万円(基本月額18万円)の方が、総報酬月額相当額30万円(標準報酬月額22万円、標準賞与額96万円=月額8万円)の場合は②に当たります。

老齢厚生年金の支給停止額 =(30万円+18万円-28万円) × 1/2 × 12 = 120万円(月額10万円)

つまり、老齢厚生年金が月額18万円だったのが、10万円減らされて、月に8万円になってしまうのです。

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(出典:日本年金機構「在職老齢年金の支給停止の仕組み」

65歳以上の在職老齢年金

65歳以上の方は、2通りのみです。

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(出典:日本年金機構「在職老齢年金の支給停止の仕組み」

例えば、老齢厚生年金額180万円(基本月額15万円)の方が、総報酬月額相当額42万円(標準報酬月額32万円、標準賞与額120万円=月額10万円)の場合は②に当たります。

老齢厚生年金の支給停止額 =(42万円+15万円-47万円) × 1/2 × 12 = 60万円(月額5万円)

つまり、老齢厚生年金が月額15万円だったのが、5万円減らされて、月に10万円になってしまうのです。

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(出典:日本年金機構「在職老齢年金の支給停止の仕組み」

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定年退職直後の1年は要注意!

定年前は賞与の額が高く、定年後は賞与は無し(又は大幅に下がる)方は特に注意が必要です。

在職老齢年金は、過去1年の賞与で計算されますので、老齢厚生年金が大幅に減り生活費が足りなくなることもあるかもしれません。

高年齢雇用継続給付を受給していると更に一部支給停止になることも

高年齢雇用継続給付」とは、60歳以上65歳未満で雇用保険の加入期間が5年以上の方の給料が、60歳時点の75%未満となった時にに、雇用保険から賃金額の0.44~15%が支払われるものです。

関連記事です。 ⇒ 定年後の再雇用で賃金が下がったらどうする?給付金や対策はある?

年金をもらいながら厚生年金保険に加入している方が、高年齢雇用継続給付を受けるときは、年金の支給停止だけでなく更に年金の一部(賃金額の0.18~6%)が支給停止されます。
日本年金機構「在職老齢年金の支給停止の仕組み」より)

このように、厚生年金をもらいながら働く場合には、厚生年金が一部又は全額支給停止になることがあります。

60歳を超えて働く方も増えているので、このような仕組みをシッカリ理解しておきましょう。

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