生活保護は車や持ち家、生命保険があっても受給できる?

生活保護を受給するためには、まず車や持ち家などの資産を売却して活用することが求められます。

しかし、都市部などの公共機関が発達している地域は問題ないかもしれませんが、地方などでは電車や路線バスが整っていない場合が多く、通勤や通院など生活に車が欠かせません。

車だけでなく、持ち家、生命保険などの資産はすべて売却をしなければ、生活保護が受けられないのでしょうか?

生活に困っている人の救済措置である生活保護に占める高齢者の割合が、半数以上になっている今、万が一老後に生活保護を受ける可能性もあるかもしれませんので、生活保護の制度について知識を持っておく必要があります。

生活保護を受給していても、車や持ち家などの資産を持てるかどうかについてご紹介します。

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生活保護を受給するための要件とは?

生活保護は、経済的理由で困窮する人が最低限度の生活を保障するためのセーフティーネットです。

生活保護費は税金から賄われているため、さまざまな要件を満たさなければ受給できません。

生活保護の要件には、資産の活用(土地や家屋などの売却)能力の活用(働いて収入を得る)あらゆるものの活用(年金などの手当)扶養義務者の扶養(親族からの援助)があります。
厚生労働省「生活保護制度」より)

この中で、能力を活用(働く)しても、扶養義務者から援助を受けても、年金などの手当があっても、地域や世帯ごとの最低生活費の基準額に満たない場合は、生活保護を受給できます

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つまり、すぐに売却して現金にできる資産が無い、更にその他あらゆる手段を使っても手持ちの現金がわずか(生活保護の基準以下のお金)で生活するのが苦しい人が、生活保護を受給できるということになります。

資産があっても生活保護が受けられる条件とは?

原則的には、すぐに売却して現金にできる資産がある場合は生活保護は受けられないことになっています。

車も、持ち家も保険も持っている場合は、資産です。

しかし、条件を満たしていれば資産を所有していても生活保護を受けられる可能性があるのです。

車を所有していても生活保護が受けられる条件は?

厚生労働省の生活保護制度に関するQ&Aに次のような記述があります。

Q.7 自動車を持っていても、生活保護を受給できますか。

A.7 自動車は資産となりますので、原則として処分していただき、生活の維持のために活用していただくことになります。
ただし、障害をお持ちの方の通勤、通院等に必要な場合等には自動車の保有を認められることがあります。
お住まいの福祉事務所にご相談ください。
(出典:厚生労働省「生活保護制度に関するQ&A」

その他も含めて、車の保有が認められるケースとして、次のようなことがあります。

  • 通勤に必要な場合(交通が著しく困難な地域、障害者、深夜勤務がなど)
  • 自営業など、仕事に使用する場合(農業、個人タクシー、運送業など)
  • 障害者・障害児、交通が著しく困難な地域の通院・通学・求職活動などに必要な場合
  • 保育所などへ、子供の送迎に必要な場合

交通が著しく困難な地域」というのは、地方などで路線バスが無い、又はあっても1時間に1本程度といった地域のことです。

都市部では、公共交通機関が発達していますが、障害者は移動するのに困難を伴うため、車が生活に欠かせないものとなっています。

車がないと仕事ができない自営業の場合も、車の所有が認められることが多いようです。

車には維持費がかかりますが、維持費は経費として控除されますので、領収書を添付することを忘れないようにしましょう。

また、ひとり親で子供を育てている場合に仕事と家事・育児を両立させるのは大変です。

小さい子供は、よく病気にかかることもあるので車の所有が認められている場合があります。

つまり、障害者や公共交通機関が発達していない地域に住んでいる人の通勤、通院に使用する場合であれば、車の所有が認められる可能性が高いです。

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持ち家に住んでいても生活保護が受けられる条件は?

持ち家に住んでいる場合は、家を処分する時の処分価値が著しく大きい時を除いて、保有することは認められています。

つまり、ローンを完済した家で売却しても価値が低い場合は保有することが認められています

では、ローンが残っている場合はどうでしょうか?

こちらも、厚生労働省の生活保護制度に関するQ&Aに次のような記述があります。

Q.10 住宅ローンがありますが、生活保護を受給することはできますか。
A.10 住宅ローンがあるために保護を受給できないことはありません。
ただし、保護費から住宅ローンを返済することは、最低限度の生活を保障する生活保護制度の趣旨からは、原則として
認められません。
(出典:厚生労働省「生活保護制度に関するQ&A」

しかし、ローンの残高が残り少なく、売却しても価値が低い場合は保有を認められるケースもあるようです。

また、持ち家の保有が認められた場合、生活扶助の金額が減らされたり、無くなる可能性があります。

持ち家に関しては、個々の家で事情が異なりますので、ケースワーカーに状況を説明して、聞いてみましょう。

生命保険に加入していても生活保護が受けられる条件は?

生命保険の中でも、掛け捨ての保険や解約返戻金が低い保険の場合は加入したままでも認められます。

しかし、貯蓄性の高い保険商品については加入が認められていません

貯蓄性が高い生命保険とは、一定期間、一定額の保険料を積み立てて支払い、解約返戻金が支払った保険料を上回るような商品です。

このような貯蓄性の高い保険は、税金である生活保護費で生活保護受給者の資産を増やすことになるという理由から認められていません。

しかし、例外的に学資保険に加入することは認められていますので、ケースワーカーに確認するようにしましょう。

まとめ

原則的に生活保護を受ける場合には、資産を保有することは認められていません。

しかし、個々の事情によっては例外的に認められていることもあります。

生活保護に関しては、地域の福祉事務所の担当者であるケースワーカーが判断することになります。

もしも、生活保護に頼らざるを得なくなった場合には、自分で勝手な判断をするのではなくケースワーカーに問い合わせて申請するようにしましょう。

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