定年後の再雇用で賃金が下がったらどうする?給付金や対策はある?

年金の受給開始年齢が65歳になったので60歳で定年を迎えてしまうと、5年間収入が無く生活に困ってしまいますよね。

老後資金を考える上でも、この5年間収入があるか無いかで、その後の暮らしに大きく影響を与えます。

現在では、本人が希望すれば定年後65歳まで引き続いて雇用することを企業に義務付けた「改正高年齢者雇用安定法」が実施されたことで、定年後も会社に残って働き続ける人が増えています。

定年後、同じ会社で再雇用されて働く場合、1番気になるのが給料ではないでしょうか。

再雇用された人の賃金の現状などから、給料が下がった場合の対策を考えていきましょう。

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定年後の仕事の現状とは?

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平成25年4月に「改正高年齢者雇用安定法」が施行されてから、企業は、

  1. 定年を廃止する
  2. 65歳までの継続雇用制度の導入(希望者全員)
  3. 定年を65歳まで延長する

のいずれかを選択しなければならなくなりました。

しかし、定年を廃止する企業や65歳まで延長する企業は少なく、ほとんどの企業で65歳までの継続雇用制度を導入することを選んでいます。

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(出典:平成28年「高年齢者の雇用状況」厚生労働省

継続雇用制度では、企業と本人の合意があれば嘱託社員や契約社員、パートなど、定年前の雇用形態と違う契約も認められています

ただし、65歳までは契約更新されることなど、年齢のみを理由にして雇用を終了しないことや最低賃金などの雇用に関するルールの範囲内であるような制度であれば良い、とされています。
厚生労働省「高年齢者雇用安定法Q&A」より)

また、定年を迎えた82.9%の人が継続雇用をしているので、ほとんどの人が今までの会社で働いていると言えます。

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(出典:平成28年「高年齢者の雇用状況」厚生労働省

定年後の再雇用で賃金はどれくらい下がる?

60歳の定年退職後、同じ会社で65歳まで継続雇用している人の気になる賃金ですが、次の資料を見ると、50代の頃の賃金に比べると半分以下に下がっていることが分かります。

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(出典:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構「高齢者雇用の現状と人事管理の展望」平成27年4月

「現在勤務する会社からの年収」が、年収300万~400万円未満が22.9%、200万~300万円未満が22.2%で、合計すると45.1%でほぼ半数になっています。

それに対して、50歳代の最高年収800万円超えている割合は半数以上になっています。

つまり、50歳代に800万円くらいあった年収が、定年後継続雇用になると半分以下の300万円くらいになってしまうということなのです。

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再雇用で賃金が下がった時の対策とは?

定年退職後に継続雇用されても給料が半分くらいに下がってしまっては困りますよね。

もしも60歳以降の賃金が60歳時点の賃金の75%以下に低下した場合、ハローワークで手続きすれば「高年齢者雇用継続基本給付金」が支給される可能性があります。

いくら支給されるのか?

60歳以上65歳未満の各月の賃金が、

  • 60歳時点の賃金の61%以下の場合・・・各月の賃金の15%相当額
  • 60歳時点の賃金の61%超75%未満の場合・・・各月の賃金の0%~15%相当額
  • 60歳時点の賃金の75%超の場合・・・支給されない

※各月の賃金が339,560円を超える場合は支給されません。(この額は毎年8月1日に変更されます。)

例えば、60歳時点で月30万円だった給料が月18万円に下がった場合は、18万円の15%である27,000円が支給されます

支給される期間は?

60歳に達した月から65歳に達する月までです。

ただし、60歳時点で雇用保険に加入していた期間が5年未満の場合は、雇用保険に加入していた期間が5年になった月から給付金の支給対象期間になります。

支給される要件とは?

以下の要件を全て満たすことが必要となります。

  • 60歳以上、65歳未満の雇用保険の被保険者
  • 60歳以降の賃金が、60歳時点の75%未満であること
  • 雇用保険に加入して5年以上経過していること
    ※ただし、過去に失業給付を受給したことのある人は、受給を終了してから5年以上経過していること

手続きは?

会社(事業主)がハローワークで手続きを行いますが、雇用保険の被保険者でも手続きできます。

手続きに必要な書類は次のものです。

  1. 高年齢雇用継続給付支給申請書
  2. 払渡希望金融機関指定届
  3. 雇用保険被保険者六十歳到達時等賃金証明書
  4. 運転免許証か住民票の写し
  5. 支給申請書と賃金証明書の記載内容を確認できる書類(賃金台帳、労働者名簿、出勤簿など)

1~3の書類はハローワークで入手できますが、賃金台帳など事業主(会社)に提出してもらったり証明してもらわなければならないので、会社の担当者にお願いしてハローワークで手続きしてもらいましょう

ハローワーク「高年齢雇用継続給付の内容及び支給申請手続について」より)

この給付金は、申請しなければもらえません

会社の担当者が給付金のことを知っていれば教えてもらえるかもしれませんが、知らなければ損をしてしまいます。

支給金などの制度を利用して、老後の生活が困らないよう備えましょう。

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